シンセサイザー・フェスタ in 大阪 2003 〜シンセサイザーの祭典
**** 2003年11月28日 29日 東大阪心斎橋T・Bホール ****
祭典というタイトルにふさわしく、非常ーーーに賑やかなイベントでした。
また、イベントステージの合間に日本橋徘徊も出来、回線の向こう側だった方ともコンタクト出来、ビンテージシンセにも触れる事が出来たという濃いー2日間でした。
例によって撮ってきた写真を並べます・・・。
まずは、地下1階に下りたところの入り口に掲げられた看板。・・・というか電子楽器年表。
ここでみんなアンケート用紙の欄を埋めていました。
抽選券と引き替えるためです。
会場に入ってみるとこんな感じ。
ズラーリと並んだビンテージシンセ達!
そこのなんかでっかいの、ヤマハDX1ね。
会場内にはJSPAの会員の方達が常駐し、来場者にビンテージシンセの説明などをされていました。
楽器店のスタッフのように親切丁寧でしたよ。
目を輝かせながらシャッターを切る切る切る!
イーミュの三川。
みかわじゃなくてEmulatorVですね。
デザインがポップになってきたのはこのあたりからでしょうか?
そして次!
ご存じ!ローランドJP-8。ジュピター8です。
発売当時の価格は98万円でしたね。
「よしなり君、当時買ったこれ、まだ持ってるね」
その右に行きます。
オーバーハイムOB-8。
「お手を触れないでください」看板は置いてあったけど、実際に試奏することが出来ました。
弾いてみたところ、何とも言えないフワーンとした音の揺れ。
オーバーハイムです。
さらに右!
1983か84年にヤマハX-DAYにてお目にかかって以来のヤマハDX1だぁー。
DX7が2つ分入っていることもあるにしても無駄にデカイ!
もう一つ右。
モーグ、ミニモーグです。
かなり朽ち果てている模様です。
サイドの木の部分が別の木で補修してあったり・・・。
それからミニモーグってパネルが立つよね。
でもこのモデルに関してはすごいんだ。
ヒンジが壊れているためセパレート式!
シンベの音にセッティングして次!
アープ!
オデッセイ。
パネルレイアウトにクセがありすぎ!
しばらく分からなかったので、傍にいらした黄色いジャンパーのお兄さんを呼びました。
JSPA会員の齋藤さんという方で、あのエッチなYMOコピーバンド、Yセツ王の助教授その人です。
YMOのライブでライディーンのメロを奏でたという音を実際に作って頂きました。
***かなり自分的に盛り上がっています***
さらにこれは、松武秀樹氏の所有物で、実際に細野晴臣氏がYMOのライブステージで使った実機なんだそうです!
パネルを見ると黄色でマーキングされているのが確認できる。
細野さんが落書きしたそうで、マークに合わせるとシンセベースのセッティングになるという具合。
こんな歴史的な品を実際に触れて鳴らせて弾くことが出来るというのは驚きでした。
次はその右上!
ヤマハSY-1。
同社の普及機第1号であろうか。
ローランドSH-1000やミニコルグのようにオルガン(ピアノ)の上に乗せて使うリード楽器的存在だね。
この並びの最後・・・。
ローランドSH-1。
パネルにフィルムが乗っていてなかなかの美品。
ぐるっと向こう側にまわって・・・。
デュオフォニックシンセという肩書きの
KORG 800DV。
今度は、別の黄色いジャンパーのお兄さんに解説して頂きました。
このシンセの縦スライダー、一番上にするとゼロになってしまう!
ボリュームとか・・・。
「人間工学を無視した設計ですね
と、訊いたところ、
コルグは元々オルガンメーカーで、
ドローバーの概念がある。
それは手前に引き出して「最大」となるため、このシンセもこうなった。
だそうです。
・・・ナットク。
ツマミのない斬新なデザイン!
ヤマハDX7。
確かに掃除は楽だよね。
1983年発売当時、猫も杓子もDX7だった。
とりあえずDX7。
・・・みたいな。
その右のデジタルシンセ。
コルグM1。
ワークステーション(1台でオケが出来上がる系)のはしりだね。
出た当時は、サンダーバードのテーマとかデモ曲としてあって、その音色のリアルさに驚いたものです。
そのライバル機!
ローランドD-50。
当時のTVコマーシャルにプリセット音がそのまま使われておりました。
「アルファ」という洗濯用洗剤。
木村君。
まだ持ってるね。
そして最後は・・・。
シーケンシャルサーキットProphet-5。
名機中の名機ですね。
以前、近所の図書館に行ったとき、百科事典で「シンセサイザー」を引いたらこれが載っていました。
まさにシンセサイザーの代名詞!
あ、
これ、モジュレーションホイールがオシレータAに掛かりません。
「壊れてますよー」
これで程度は良い方ということでしたから、私のはかなり良いと・・・。
次に各出展者ブースで際だったものとか・・・。
(株)フックアップから4点。
なんと言ってもこれでしょう!
ドイツから来たHartmann NEURONです。
「ニューロン」という言葉の響きが新鮮ですね。
少し触ってみましたが、オレンジ色の4方向レバーが妙に軽すぎてどうかなとも思いました。
「カットオフ」と「レゾナンス」がレバーで同時に変化させられるんですけど、慣れないと難しそうです。
左上に小さく写っているのが「エボルバー」
プロフェットの開発者デイブ・スミスが生んだというモバイルプロフェットです。
左脇にあった、
access indigo
青LEDがアルマイト処理のアルミパネルに散りばめられ非常に綺麗なシンセです。
そして右脇。
インディゴよりさらに鍵盤数の少ない、novation K STATION。
カワイイ奴です。
ソフトシンセの各代理店さん
のブースに置いてあったコルグの新製品、
microKONTROLです。
系統毎に付けられた液晶表示がテクノですね。
ソフトシンセのいくつかのパラメータに割り当てられていました。
(株)ハイ・リゾリューション
オーバーハイムMC-1000-88。
同、OB-12。
あっちが赤ならこっちは青!というモデリングシンセ。
いや、これは赤だぞ?!
全部赤だ。
Waldorf Q+ですね。
今後、海外物は拝むだけです。
各ステージでは、展示中のビンテージシンセを入れ替えながら行われました。
ステージのセットをいくつか・・・。
左からMINIMOOG VOYAGER、コルグMS-2000B。
ローランドFANTOM-S、奥にクラビアnordlead3。
鎮座ましますMOOGV。
YMOと共に世界を巡った実物です。
クリスマスが近いということで電飾付きです。
マイクで拾った音に反応するという電飾コントローラが右上に見えます。
いよいよトークの始まりです。
まるで、飲み屋で盛り上がるおっちゃん達のよう。
それを私達は興味深く拝聴いたしました。
ステージの合間に、ロビーにいらしたお二方にご一緒させて頂きました。
左から、キーマガでおなじみ篠田元一JSPA理事、コンタクトできたsts様、
私、ヤマハDX関係の記事や音色プログラムなどで活躍した大浜和史同理事長。
大浜さん、いい歳の取り方をしていらっしゃいました。
初日、最後のステージ。
「テクノポリス」あの曲は、このシンセから生まれた!
・・・の直前に撮らせて頂きました。
氏家克典セットのヤマハMOTIF ES7を弾くまねする、
JSPA会長、松武秀樹御大!
キャー、ヒデキー!
図に乗って私はステージに上がりました。
撮影:sts様
秘話談義に花が咲き、
テクノポリス!
と思いきや、松武さんともうひとりスペシャルゲスト!
「え?サカモト?」
いえ違いました。
6才くらいの少年でした。
そういえばさっき、YMOの曲を弾いてた子がいたなぁ。・・・と。
松武さんが客席から少年をステージに上げました。
「キミ、テクノポリス弾けるよね?」
「弾いてごらんよ」
拙い演奏でしたが会場は盛り上がりましたよ。
OB-8を演奏する少年に会長は大喜びでした。
・・・
各ステージの最後に、Tシャツ、パッケージのソフトシンセなどありましたが、
最終ステージでの抽選会目玉景品はコルグのmicroKORG 1台!
豪華です。
無料イベントなのにです。
私はTシャツが当たり、1日目終了です。
さて2日目。
1回目のステージ、「シンセサイザー思い出談義」
を拝見しました。
やはり「飲み屋状態」は拭い切れません。
・・・が、私達は楽しませて頂きました。
次のステージを2個飛ばして、いざ日本橋へ!
********
スーパービデオ
共立シリコンハウス
ニノミヤ エレホビー館
伊豆美
デジット
テクノベース
塚口勇商店
トーカイ
ネジのナニワ
等々
買った物
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クタクタになって再び会場へ・・・。
お目当ての「ライディーン」秘話には、開演前30分に入りましたが、
早くも満席状態。
横から見ることにしました。
ステージが始まる前にセッティングをいくつか・・・。
手前左、ローランドジュピター8、右、ミニモーグです。パネルは起きません。
そのお隣にミニモーグボイジャーです。
以上、篠田元一セット。
ジュピターの奥にプロフェット5。
そのまた奥のちっちゃいの、オデッセイです。
以上、齋藤久師(助教授)セット。
いよいよ最後のトーク炸裂!
ジャズはフィーリング。
ロックはパワー。
テクノは人情忍耐。
だそうです。
ライディーン!
演奏が終わり、最後の抽選会。
Tシャツ、会長のサイン入りJSPAジャンパー。
そうそう当たらないものです。
そして目玉のローランドSH-32 1台!
進行役の氏家氏(どちらから読んでも?)が、
「今使ってたこれですよ!」とMOOGVの左にセットしてあった3台のうち1台を取り外して景品に。
・・・これもはずれ。
最後かと思えば「MOTIF RACK」が出てきました。
会場からはどよめきが・・・。
そして当選番号読み上げ。
「658番」
「おおーっ!俺かい!?」
いいもの頂きました。
ステージに上がって松武会長と握手。
そして、会長が「みなさん、見てやってください!」と私のLEDバッヂを指しました。
群衆の前でピコピコやっちゃいました。
感極まって会長のヘッドセットを引き寄せ、EMSカマしてお礼を言わせて頂きました。
そのヴォコーダー、YMOのツアーに行ったものとすれば、
プロセッシングされた声の持ち主・・・
坂本龍一
松武秀樹
原田直樹
と、なりませんか?
とにかく、いいイベントでした。
ありがとうございました。
しばらく手の震えが止まりませんでした。(←歳か?)
なんとアンコール!
で、演奏したテクノポリス
EMSのヴォコーダーカマす松武氏。
今日もキマってたYMOシャツ!
手前に齋藤氏、奥に篠田氏。
アンコール演奏も終わり、2日目終了。
頂いた景品、持ち手が付いてなかったので持ち帰るのが大変でした。
以上、レポート終了。
2003年11月30日午前3時半
・・・そして後日談
週明けにJSPAの國友孝純さんよりメールを頂きました。
* * * * * * * * * * * * * * * 以下全文 * * * * * * * * * * * * * * *
原田様
Synthesizer Festa Osaka
2003にいらしていたんですね!
10月の初旬に「懐かし楽器」アドレスをお伺いした國友孝純です。
29日夜終了後に博多へ行き、昨夜(30日)戻ってきたため原田様の情報を
得たのが遅く今メールしているところです。
種明かしを一つビンテージシンセ類の仕様で不明な部分や、
記憶が曖昧だったことが多くそれをチェックするためにお伺いしたのでした。
それを元にビンテージシンセのパネル制作しました。
他に今回私は、パネル等造作物制作管理(MIDIの20年間表)の制作等と
会場受付整理担当でした。
入口かエントランス(受付)に超金髪で青いレンズのグラサンの怪しい
JSPA黄色ジャンパーのオッサンが私でした。
シンセの年表は2年ほど前にJSPA会員の中山信彦氏が中心となって
製作されたものです。
「それにしても、モチーフラックが当たるなんて、シンセの神様
(冨田先生じゃなくて!)もすてたもんじゃない粋なことをするもんだ!」
とJSPAの会員の中で話題になっています。
それにしても、Synthesizer
Festa Osaka
2003のレポート良い出来ですね!
JSPAの会員にレポートの情報を流したのでがかなり閲覧に行っているはずです。
敬具
ではでは… 國友 孝純
* * * * * * * * * * * * * * * 以上 * * * * * * * * * * * * * * * * *
というわけでして、
実は「懐かし楽器」コーナーも一役買っていた。
というお話でした。