シンセサイザーフェスタ'09
 レポート


■ 開催時期:11月27日(金)15:00〜19:30/28日(土)10:00〜18:00

■ 開催場所:WTCホール(大阪南港、WTCコスモタワー2F)

■ 主催者:JSPA(日本シンセサイザー・プログラマー協会)
http://www.jspa.gr.jp/

■動員予定数:1000人以上(前回池袋での動員は1000人、前々回の大阪は800人)

■入場無料

■内容:出展各社による音楽ソリューション展示、著名クリエーターによる20セミナー、インディーズレーベル展示/CD即売/ライブ演奏、個人クリエーター展示/CD即売



大阪へ行くには専ら近鉄アーバンライナーです。


山々もいい具合に色づいています。
そして2時間ほどで到着。


地下鉄で恵美須町まで乗って共立シリコンハウスから・・・


ここも外せない・・・ジャンクパーツ屋さん、デジット。


難波駅から


地下鉄でWTC(ワールドトレードセンター)へ。


立派なビルだのう・・・


散歩がてら小径を抜けてWTCに向かいます。


てくてく・・・


まだ開場前です。


受付を済ませて最初のセミナー、
氏家さんの「驚異の現代版モジュラー型シンセ、アートリア「Origin」の最先端」

いやーOriginって化け物です。

頭を掻いておられるかたは生方さんです。
かつて、DX7音色ROMの「生福」で思い出す人(おじさん?)も多いのでは?




さて、
「80年代YMOワールドツアーのステージセッティングを再現」
と銘打たれた今年のシンセフェスタの目玉企画!
ぼくにとっても目玉です。
残念ながら触ることは出来ませんでしたが、所有者であるREON社の代表者に色々お話を伺うことが出来ました。

ご自身でYMOの曲の一フレーズをポリモーグやローランドのボコーダーで聴かせてくれました。
おおーっ!
まんま、あの音です!!

上段、ローランドVP-330
下段、モーグpolymoog


モーグpolymoog




















機材の搬入だけでも大変なのに、実際に音が出るようにセッティングしてあるというのは驚きです。
スタッフのご苦労ははかり知れるものではありませんね。





続いてのセミナーは・・・

Nicolai Maruhamaさんの、「REON社シンセ驚愕!アナログ効果音の世界」です。


プログレキーボーディストの氏による、アナログシンセの解説からdriftboxの使い方までご講義頂きました。
driftboxシリーズは、コンパクトでLEDがキレイで魅力的な機材ばかりです。





REON社ブース

あっ、全景写真がない・・・








セミナーとセミナーの間隔が20分と思ったよりせわしなく、各ブースをじっくり見るには大変・・・

そうこうしているうちに閉場が迫ってきます。


YMOセットで御大が何かごそごそし始めました。



JSPAの齋藤さんが「(YMOのセットで)何かやりたい・・・」と漏らしたそうで、
一日目の締めにふさわしく、YMOのあれとあのナンバーを演奏しました。

MC-8の上に仕込み用のbookが載っています。

「二人YMO」というようなことを言ってましたが、正確には一人齋藤さんYMOとサポートの松武さんだと思います。
ベースパートをミュートしてくれればodyssey弾いてあげたのに・・・w

恒例の御大との記念撮影。

撮影:齋藤久師

これで一日目は終了しました。


今回は見学者でしたが、懇親会にも行ってきました。



会長ご挨拶・・・

バイキング方式の食べ放題だったけど、そんなに食べられませんでした。


翌朝、街中といえど、朝は清々しい・・・


2日目・・・

セミナーの事前予約をしていなかったので、整理券欲しさに開場45分前に到着。
それでも2番目でした。

大浜さんの「クリエイターのサウンドセオリーRYDEENの和声楽」

「RYDEEN」という文字に釣られて講義を受けました。
本当に音楽学校に入って授業を受けている気分になれました。
なかなか出来ない体験です。

配付された資料(ここだけ教科書)を見ながら音楽理論などかいつまんでいきます。
お話の要所要所でピアノをポロリンと弾く大浜さん、たかが譜例ですけどステキです。

肝心な「RYDEEN」の部分は最後の最後、代理コードの話になり、応用としてあのコードが演奏されました。
Bb A7 | Dm ConE69 DmonF

おい!1小節半か!!

いや、十分でございます。
サカモト教授ってすごいなー・・・と改めて思いました。



前日来ていらした生方さんをお見かけしたので、
ご挨拶のついでに記念写真を一枚・・・

撮影:REON社Yさん

数年前にメールを頂いたことがあるので、
その話と「ねばねば」の話・・・

以前、子供に買ったCDに彼の曲が収録されていたんですね。




お昼まで各ブースを回ります。

株式会社コルグ

ステージ・ビンテージ・ピアノSV-1
直感的なインターフェースに好感が持てます。
ロータリースイッチがちょっと硬いかな・・・


ダイナミック・パーカッション・シンセサイザーWAVEDRUM
お祭りの大太鼓にもなります。


サンプリング・キーボードmicroSAMPLER
どうしてベンダーとモジュレーションホイールを忘れたのか?



株式会社モリダイラ楽器
Moog Music Inc.

moogerfoogerシリーズ
全部揃えると、ン十万!!


minimoog Voyager


Etherwave Theremin



株式会社エムアイセブンジャパン
Tom Oberheim

SEM(Synthesizer Expander Module)



ローランド株式会社

現行製品群



株式会社フックアップ

Analog Factory
コントローラのせいかもしれないけど、
発音に遅れを感じました。


VIRUS TI2 POLAR
美しいシンセです。


WALDORF BLOFELD KEYBOARD
POLARみたいに37鍵があってもいいかも・・・


ARTURIA Origin
まさに、怪物、おばけシンセ・・・
映画ターミネーターに出てくる敵役T-1000のようです。



お昼過ぎより、松武さんの「MOOGVcプログラミング」



この機体は松武さんのものではなく、大阪在住の方がREON社に修理依頼されているものだそうです。
ツマミ操作は丁寧に・・・ね♪


YMOクリックバッヂのモチーフになったアナログシーケンサ部(MODEL 960)

今回、昇圧器を持ってこなかったということで、綺麗な音が出ていませんでした。
講義の途中でJSPAの國友さんが割り込んできて平謝り(汗汗)


続いて松前さんの「KORG New-Vintageシンセセミナー」

上段左、コルグSQ-10
同右、コルグmicroKORG XL
下段左、コルグMS-20
同右、コルグmicroSAMPLER


新旧コルグ機材を使って松前さんのデモ演奏とサウンドメイキングの紹介がされました。
microSAMPLERでMS-20の効果音をタッタカ取り込んでいき、それを使った演奏を見せて頂きました。
サンプリング作業すらパフォーマンスとして見せても良いくらいスマートな機能です。




2日目の後半、何だかぼくもREON社の一員のような気分になってきました。(社長、お邪魔してすみませんでした)



フェスタ最後のステージイベント、LOGICSYSTEMのライブです。
スタート1時間も前から人だかりが出来ています。

赤いですが「ちゃんちゃんこ」ではありません。


サポートの齋藤久師氏(元Yセツ王キーボード助教授)
ということは、LOGICSYSTEMってTM-REVOLUTIONのようなもの?


御大、MCをしているのではありません。
MAD PIERROTを歌っているのです。
当時では有り得ないパフォーマンスですね。

ギャラリーと松武秀樹・・・信者と教祖様のような雰囲気です。



2日間ともフル参加で疲れましたが、あっという間に終わってしまいました。
YMO機材の後片付けをされるスタッフのことを思うと本当に頭が下がります。

来年はどんな内容になるのか楽しみです。

−−以上−−
2009/12/01